一体なぜ?訪問介護の基本報酬が引き下げ◆理由を詳しく解説

2024.03.18掲載
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こんにちは。大阪介護転職ネットです。

 

今回は、3年ごとに行われる介護報酬改定で決定された、訪問介護における基本報酬の引き下げについて詳しく解説いたします。 

現在、訪問介護の現場で働いている方、またこれから働こうと考えている方は、直接的に影響を受けやすいのではないでしょうか。

 

報酬の引き下げに至った経緯や、今後起こりうる問題などを分かりやすくご説明いたしますので、ぜひ最後までお読みください。

 

 

 

 

訪問介護とは

 

訪問介護は、利用者さまのご自宅へ直接お伺いをして、ヘルパーなどが介護サービスを提供する事業所です。

しかし、今回の介護報酬改定によって影響を受ける事業所は、地域の訪問介護だけではありません。

 

訪問介護を「外部サービス」として利用をしていただく、住宅型有料老人ホームや、サービス付き高齢者向け住宅など、集合住宅に併設されている事業所も該当します。

 

これらの事業所は、介護施設ではなく賃貸住宅になるため、訪問介護のシステムが適用されるからです。

 

介護施設と賃貸住宅の区別については以下の過去記事を参照ください。

サ高住ってなに?介護サービスやシステムを簡単に解説

 

 

報酬引き下げの経緯

 

さて、本題に戻りますが、訪問介護の基本報酬が引き下がった原因は、利益率です。

 

直近で行われた経営実態調査によると、訪問介護の利益率が7.8%だと分かりました。

これは、全サービスの平均利益率2.4%を大きく上回っています。

 

簡単にいうと「訪問介護が儲け過ぎているから、調整として基本報酬を引き下げる」という経緯だそうです。

 

しかし、訪問介護と一言でいっても、地域の訪問介護と、集合住宅に併設された介護事業所(サ高住など)とでは、運営方法が異なります。

それにも関わらず、運営方法の異なる事業所を一色単にして、利益率を出そうとしていること自体が間違っているのではないでしょうか。

 

また、全サービスの平均利益率2.4%という数字は、はたして妥当な数字なのか

そもそも、訪問介護の利益率を、全サービスの平均データと比較する必要があるのか、という意見も飛び交っています。

 

 

 

施設介護から在宅介護へ
 

日本には数多くの介護施設が存在しますが、高齢者の中には在宅で看取りたいという意見が増えています。

 

政府も、スウェーデンのように施設介護から在宅介護への移行を進める方針を示していました。

そんな中、訪問介護の基本報酬引き下げの決定により、より一層不信感が広がっています。

 

政府の言い分というか、言い訳は、処遇改善加算があるから問題ないというものです。

処遇改善加算とは、介護職員の待遇向上を目指すための手当です。令和6年に改正され、3つの種類が一本化されました。

 

しかし、手当で加算されたとしても、基本報酬が引き下げられるため、給与アップにはつながりません。

おそらく、日本はまだ、施設介護を続ける方針でしょう。

 


また介護業界において、体力的・精神的な負担は、事業所ではなく介護度に応じて大きく異なります。

そのため、訪問介護の基本報酬だけを引き下げることについて、現場の介護スタッフからも疑問の声が上がっているようです。

 

 
 

 

 
◆◆ まとめ ◆◆

訪問介護は、勤務時間を柔軟に調整できるため、自分のライフスタイルに合わせた働き方が可能です。

今回の報酬引き下げは非常に残念ですが、訪問介護が完全に潰れることは、おそらくないでしょう。

2024年の介護報酬改定によれば、介護全体の改定率が上昇しているのは事実です。介護業界で就業される方は、これをきっかけに、施設介護への転職も視野に入れてみてはいかがでしょうか。



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