サ高住ってなに?介護サービスやシステムを簡単に解説

2023.08.28掲載
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こんにちは大阪介護転職ネットです。

 筆者の知人のお話ですが、少し変わった職種にて介護施設で働いていたそうなので、詳しくお話を伺いました。というのも、Sさん(仮名)は介護スタッフではなく、スポーツトレーナーとして介護施設で勤務をしていたようです。

つまり、入所をされている利用者さんに対して、介護予防に繋がる運動の指示やアドバイスを行う、いわゆる“介護トレーナー”のことでした。私が前に勤めていた施設では、“介護トレーナー”という役職の方が居なかった為、同じ業界で働いていたという親近感もあり、気になってお話を聞いてみた。という経緯になります。

施設の種類は聞いていませんが、話の内容を聞くところ「サービス付き高齢者向け住宅」ではないかと思われました。その理由というのが、今回お話をする内容と少し関わってきますので、簡単にご説明をしますね。

 

 

≪サービス付き高齢者向け住宅≫
 自立した高齢者や、介護度の低い高齢者が、安心して快適に暮らせるように設計された賃貸住宅のこと。介護サービスの他に、見守りや安否確認などの生活支援サービスを提供。一般型と介護型の2種類あり、詳細は以下の通りです。

➤一般型…自立から要介護5までの方が対象。介護サービスは外部の事業所と契約。食事などはオプション。

➤介護型…要介護者が対象。介護サービスは施設内で提供。費用も一律。 ※特定施設入居者生活介護の指定を受けたサ高住のことで、全体の約7%しか存在しない。

 

 サ高住と呼ばれるものの殆どは前者の一般型で、食事や入浴などの介護サービスの提供は義務ではないため、サービスを受けたい方は個々で外部の事業所と契約をしなければいけません。また、福祉施設ではなく住宅という扱いなので、訪問介護のような形に近いと思われます。一方、介護型というのは、福祉施設と同様のシステムになるので、費用も月ごとに決められており、食事や入浴など施設内で受けられるサービスも一律です。

 

 

さて、知人の話に戻しますが、介護トレーナーとして勤務をしていたSさんは、人と話すことが好きで、利用者さんに対して積極的にコミュニケーションを図っていました。その施設(サ高住の場合、厳密に言うと住宅だがここでは施設と呼ぶ)に入所をされている利用者さん達の中で、特に自立をされている方のお話相手をされていた、とのことです。Sさんは退職後も定期的に施設へ足を運び、利用者さんからの信頼も強かった為、度々こんな話をされていました。

「ここの職員はね、他の人のところばかりに行って、私たちには何もしてくれないの」と。

つまり、施設に居るスタッフ達は、介護を必要としている利用者さんの相手はするのに、自分の事は何も手伝ってくれない、という内容でした。Sさん曰く、その利用者さんは自立をされているため介護認定がなく、身体的な介助などの介護サービスは受けられない方であったと言います。入居者の安否確認や見守りといったの生活支援サービスもありますが、契約の有無によって、その方へのサービスが難しい状況だったのかもしれません。

 

➤介護サービス…介護認定を受けた方が、外部の事業所にて必要な分だけ個別に契約。
        日常生活の支援や自立を促すことを目的とする。

➤生活支援サービス…日常生活に関する相談に応じたり、健康状態や生活状況を確認したりするサービス。

 

 

ですから、Sさんは介護トレーニング以外でもお話をたくさんすることで、自立をされている利用者さん方の不安を解消していました。サ高住は多くの高齢者から人気があり注目を浴びていますが、介護スタッフとして勤務をした際、対応ができる業務が個々で異なるため、少しややこしいく感じてしまう場面があります。

ちなみに、私はボランティアで介護型のサ高住に行ったことがあり、そこで利用者さんの方々とも接しましたが、職員を含め雰囲気は普通の福祉施設のような感じでした。なので、Sさんが勤めていたサ高住の様子は正直イメージがしにくく、また実際に私が働いた訳では無いので、なぜそういう状況だったのかという背景も分かりません。

 

しかし、自立をされている方が不安に思い、このようなご相談をされることは、恐らく他の介護施設でも多々あるのではないでしょうか。その場合…というより、そうならない為に、利用者さんとの普段のコミュニケーションを大事にしなければなりません。当然ですが、その利用者さんが自立をされているからといって他の方に付きっきりになるのではなく、何かをされる時はきちんと見守り、声掛けも忘れないようにしましょう。

挨拶や会話を重ねて信頼関係を築き、利用者さん一人ひとりが安心して暮らせる環境を作っていければと思います。また、今回のように「私には何もしてくれない」と不安に思う方がいらっしゃれば、なぜ介護スタッフはその方に対してお手伝いをしないのか、理由を伝えてみてもよいかもしれませんね。

 

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