帯状疱疹の人がデイサービスに来たらどうする?正しい知識を身に付けよう

2025.03.31掲載
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皆さんこんにちは、 大阪介護転職ネット です。皆さんは帯状疱疹についてどれくらい理解できていますか? 高齢者がかかりやすい感染症だということはわかっているけれど、実際に罹患している人に出会ったら、どう対処をすればよいかわからないという人もいるのではないでしょうか。そこで、今回は帯状疱疹について解説します。

帯状疱疹とは?

帯状疱疹とは、ヘルペスウイルスの一種である水痘帯状疱疹ウイルスが原因で起こる感染症です。ただし、最初に感染したときは水疱瘡の形で発症します。ほとんどの場合、水疱瘡が発症するのは幼少期です。発症後1週間程度で症状が引き完治となりますが、実はその後もウイルスは体内に潜伏しています。潜伏箇所は神経節。そのため、加齢、ストレス、過労などによってウイルスに対する免疫力が低下した際に、ウイルスが再活性化して帯状疱疹として発症するのです。

 

ウイルスの潜伏箇所が神経節であるため、神経に沿って痛みを伴う赤い発疹が発症します。その様子が帯状に見えるため帯状疱疹というわけです。帯状疱疹が発症するのは、生涯に一度と言われていますが、まれに免疫低下によって再発することもあります。

帯状疱疹の特徴

発疹が出る数日~10日前から体の片側だけにピリピリあるいはチクチクとした神経痛のような痛みが現れます。遅れて現れる帯状の赤い発疹は、身体の左右どちらか一方にだけ出現するのが特徴です。赤い発疹が中央のくぼんだ特徴的な水ぶくれになると痛みが強くなります。水ぶくれができている間は強い感染力がありますが、かさぶたになって取れたら感染の心配はありません。

 

帯状疱疹は周りの人に移るの?

基本的には他人から感染して発症する病気ではありません。しかし、過去に水疱瘡になったことがない人と接触すると、ウイルスを大量に含む水ぶくれが破れ、水痘帯状疱疹ウイルスを移す可能性があります。その場合、相手が発症するのは水疱瘡です。

 

帯状疱疹の治療方法は?

帯状疱疹は、基本的に抗ウイルス薬の投与で治療します。抗ウイルス薬によってウイルスの増殖を抑える方法なので、早期に治療を始めるほど効果的です。急性期にきちんと抗ウイルス薬の投与ができれば合併症や後遺症を軽減できますが、全身に発疹や水ぶくれが現れ、高熱が出たら、入院して点滴治療を受けることになるでしょう。痛みが強い場合は、局所麻酔で神経ブロックすることもあります。

帯状疱疹に罹患した人がデイサービスに来たらどうすればいい?

症状段階によって対応が変わります。「局所的にチクチク・ピリピリした傷みがある」と訴えている段階であれば、まだ感染力がありません。そのようなことを話しているのを耳にしたら、本人かご家族に、帯状疱疹の可能性があるということを伝えて、受診を勧めてください。

 

皮膚症状が見られる段階なら、水ぶくれの中には大量のウイルスが含まれていますから、消毒が必要です。施設ごとに対応がマニュアル化されているはずですから、まずはそちらを確認しましょう。この段階での入浴はお風呂ではなくシャワー浴です。お風呂の中で水ぶくれが破れたらお湯を通じてウイルスが広がってしまいます。

 

入浴介助をする場合、過去に水疱瘡にかかっていれば感染の心配はありませんが、手袋をはめて直接患部に触れないようにしましょう。もし、この段階で治療を受けていない場合は、本人やご家族に治療を強く勧めてください。治療が遅れると合併症や後遺症のリスクが高まります。

 

かさぶたが取れた後は感染の心配はいりません。普通に接することができます。ただし、後遺症として神経痛が残っている場合は、触れると痛がる可能性があるので注意しましょう。

いかがでしたか。帯状疱疹のことを理解できたでしょうか。感染力の高い水痘帯状疱疹ウイルスが原因の感染症であるため、帯状疱疹の人が周りの人と接すると、それだけで周りの人に帯状疱疹を移してしまうという勘違いをしている人が少なくありません。そのため、「他の人に近づかないで」「手すりやリモコンに触ってはダメ」などキツイ口調で注意して、後で本人やご家族とトラブルになることもあるようです。正しい知識を持って、適切な対処できるようにしておきましょう。

 

もし、今の職場は感染症対策などが徹底されていなくて不安というのであれば、安心できる職場に転職することも考えてみましょう。これから転職先を探すのであれば、 大阪介護転職ネット にぜひ相談してください。経験豊富なキャリアアドバイザーが、あなたの悩みに耳を傾け、一緒にぴったりの職場を探してくれますよ。