「理学療法士」と「作業療法士」の違いってなに?リハビリ内容や療法について詳しく解説!

2024.08.26掲載
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こんにちは。大阪介護転職ネットです。

 

リハビリテーションの分野には「作業療法士(OT)」「理学療法士(PT)」の専門職がいます。

介護や医療現場で勤務することが多く、どちらも利用者(患者)の生活の質を向上させる重要な役割です。

 

しかし、アプローチの仕方や治療の対象に、明確な違いがあるのをご存知でしょうか。

今回は、二つの専門職について、それぞれの役割を解説しながら、具体的な仕事内容をお伝えします。 

 

すでに知っている方もいらっしゃると思いますが、改めて違いを理解し、ポイントを押さえておきましょう。

 

 理学療法士の役割


理学療法士は、身体に障がいがある人を対象に、基本的な動作能力の回復を目指します。

たとえば、立つ、歩く、座るといった日常生活の基本的な動作を再び行えるようにサポートすることが目的です。

 

治療方法としては、筋力トレーニングや関節可動域運動などの運動療法、温熱療法や電気刺激などの物理療法が用いられます。

近年では高齢者が増えたため、機能回復や健康維持、予防対策などを目的として理学療法士によるリハビリを受ける方が多くなりました。

 

理学療法士は身体の構造や筋肉のスペシャリストであり、アスリートの怪我予防やスポーツ選手の復帰に向けたリハビリなどでも活躍しています。

 

 

 理学療法士の仕事内容


主にリハビリテーションを行いますが、その前に、利用者や患者に合わせたリハビリの計画を立てます。

日々の治療内容やリハビリの進歩状況を詳細に記録するためのカルテ作成も必須です。

 

では、具体的にどのようなリハビリ方法があるのでしょうか。介護現場において代表的なリハビリを「運動療法」「物理療法」の分野に分けてご紹介します。

 

 運動療法


【 筋肉トレーニング 】

筋肉を強化するための運動です。ダンベルやエクササイズバンドを使用したトレーニングも含まれます。

介護現場では椅子を使ってスクワットをしたり、仰向けの状態で片足を上げたりして、筋力を鍛えます。


【 バランストレーニング 】

バランス感覚を向上させるための運動です。転倒防止や日常生活動作の維持に役立ちます。

片足立ちの練習、足を前後に振る運動、身体を左右にねじる運動などを行い、バランス感覚や足の筋肉を鍛えます。

 

 

 物理療法


【 温熱療法 】

ホットパックなどの温熱を利用して患部を温めることで、炎症や痛みを軽減します。温熱療法には、血管を拡張させて血流量を増加させたり、代謝を促進させたりします。

身体を温めることで、リラックス効果も生まれるでしょう。免疫機能も向上するため、介護現場ではよく使用される治療法です。

【 マッサージ療法 】

手技を用いて筋肉の緊張を緩和し、血行を促進します。手のひらで滑らせるように摩る「軽擦法」や、肩たたきのように刺激を与える「叩打法」、対象者の腕を細かく振動させる「振せん法」など、さまざまな手法があります。

マッサージ療法では、血行を促進し、痛みを軽減するだけでなく、リラクゼーション効果も期待でるでしょう。

 

 

 作業療法士の役割


作業療法士は、身体または精神に障がいがある人を対象に、応用的な動作や社会適応能力の回復を目指します。

食事や入浴といった日常生活動作や、手芸や陶芸などの作業活動を通じてリハビリを行います。

 

リハビリを実施する際は、個々のニーズに合わせた療法の組み合わせが必要です。また、作業療法士は、身体の機能だけでなく、心のケアも重要となります。

 

 作業療法士の役割

 

理学療法士と同様、リハビリテーションを中心とした業務になります。対象者に合わせたリハビリテーションの計画を作成し、定期的に見直すことも重要です。

リハビリ内容は、主に「生活活動訓練」「創作活動」「レクリエーション」の三つに分けられます。簡単にまとめたので、以下をご参照ください。

 

 生活活動訓練


【 食事動作訓練 】

食事の準備や摂取がスムーズにできるようにするための訓練です。正しい姿勢で座り、食事中の安定性を確保します。 

箸やスプーンを正しく持って使えるか、食べ物を掴む練習や、口まで運ぶなどの細かい動きの練習も行います。また、咀嚼や嚥下の訓練も含みます。

【 入浴動作訓練 】

安全に入浴できるようにするための訓練です。脱衣所から浴室までの移動がスムーズに行えるか、着脱時のボタンの留め外しなどの細かい動作ができるように練習します。

自分で体を洗うのはもちろん、浴槽に入るまたぎ動作の練習も重要です。

【 着替え訓練 】

入浴動作訓練の延長になりますが、自分で着替えができるようにする訓練です。

衣服の正しい着脱練習から、靴を履く練習、季節や天候に応じた適切な衣服を選ぶ練習まで行います。対象者によっては、眼鏡や時計などのアクセサリーを安全に付けられるように練習します。

 

 創作活動


「手工芸」では、折り紙、編み物、木工などを通じて、手先の器用さや集中力を高めます。「芸術活動」では、音楽、絵画、書道などを通じて、心のリハビリを行います。

 

 レクリエーション


「スポーツ活動」では、散歩、体操、ゲームボードを通じて、体力や協調性を高めます。「ゲーム」では、トランプや将棋、パズルなどを通じて認知機能を向上させます。

 

また、大きなジャンルとしては「職業訓練」になりますが、簡単な計算ドリルなどを行い、認知機能の維持や向上を促す場合もあります。

 

 

 まとめ

 

いかがでしたか?
理学療法士と作業療法士は、どちらもリハビリテーションの分野の専門職で少し似ていますが、目的や仕事内容は大きく異なります。
 
また、両者ともに医師の指示のもとで行うことを覚えておきましょう。
 
どちらも国家資格なので、理学療法士や作業療法士になるには、養成校で学んだあと、国家試験を受けなければなりません。
 
 
今後も高齢者は増え続けるため、リハビリテーションの分野においても、就職先がなくなることはないでしょう。
 
 
  理学療法士   対象:身体に障がいのある方
目的:「立つ」「歩く」「座る」など
   基本的動作の回復
方法:運動療法、物理療法など
働く場所:病院、介護施設、
     スポーツ現場
 
 
  作業療法士   対象:身体または精神に障がいのある方
目的:「食事」「入浴」「手工芸」など
   応用的動作の回復
方法:作業療法など
働く場所:病院、介護施設、
     職業センター
 
 
 
 

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