胃ろうは延命治療?栄養補給の種類と特徴を詳しく解説【 前半 】
こんにちは。大阪介護転職ネットです。
一年の終わりが近づくと、ますます気温が低下し、厳しい冬の寒さを実感します。
そんな時は、お鍋やシチューなど、温かい食べ物が恋しくなるのではないでしょうか。食事は、五感やその場を楽しむものだけではありません。「栄養をとる」という意味合いでも、人間が生きていく上で非常に重要です。
しかし、中には、私たちのように口から食事をとることが難しい方々がいらっしゃいます。理由は、薬の副作用や咀嚼機能の低下、病気や障害による後遺症など、原因はさまざまです。そのため、経口摂取が難しい方は、ほかの方法で栄養を補給します。
みなさまが介護現場や医療現場でよく耳にする「胃ろう」も、その手段のひとつです。
今回は、胃ろうについての知識や、対比して使われる「中心静脈栄養」とのちがいを分かりやすくお伝えします。ぜひ最後まで読んでください。
そもそも、経口摂取での栄養補給以外に、どのような補給方法があるのでしょうか。いくつか種類を簡単にまとめてみました。以下を参考ください。
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◆◆◆ 経腸栄養法 ◆◆◆
▸ 経鼻経管栄養法 ・・・ 鼻の穴から胃までチューブを挿入して、栄養を注入
▸ 痩孔法(胃ろう,腸ろう など)・・・ お腹に穴をあけて、管で直接胃や腸に栄養を注入
◆◆◆ 静脈栄養法 ◆◆◆
▸ 末梢静脈栄養法 ・・・ 腕などの末梢静脈に栄養輸液を投与⇒点滴のこと
▸ 中心静脈栄養法 ・・・ 心臓近くにある太い静脈に、管で直接栄養輸液を注投与
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では、もう少し詳しくご説明します。
経口摂取が難しくなった場合、栄養補給法として挙げられる手段が、大きくふたつあります。
「経腸栄養法」と「静脈栄養法」です。どちらの補給方法で治療するかは、その方の状態によって異なります。ポイントは、消化管を安全に使用できるかどうかです。消化管の機能に問題がなければ、通常、静脈栄養法が適応されます。一方、消化管の機能が十分でないと判断された場合は、経腸栄養法での栄養補給となります。
【 経鼻経管栄養法 】
カテーテルなどの管を使用して、鼻から胃までを繋ぎ、直接栄養を注入します。手術の必要がなく、いつでも開始できて、いつでも止められるのが特徴です。しかし、長期的な利用は難しいので、一時的治療になります。
【 痩孔法 】
胃ろうや腸ろうのことです。お腹に穴をあけて、直接栄養を注入します。勘違いをされる場合が多いのですが、胃ろうの方でも口から食事を取れます。徐々に経口摂取ができるようになり、胃ろうの必要がなくなった場合、穴を塞ぐことも可能です。
また、胃ろうは延命治療ではないかという意見もあります。延命治療とは、命を延ばすための治療のことです。
(詳細は次回の記事でお伝えします)
【 末梢静脈栄養法 】
俗に言う点滴のことです。手や足などの四肢に針を刺して、静脈に輸液を投与します。
【 中心静脈栄養法 】
心臓に近い動脈にカテーテルなどの管を通して、高カロリー輸液を投与します。長期的に、かつ、確実に栄養を投与できるのが特徴的です。しかし、その反面、消化器官の機能低下や感染症によるトラブル、合併症の恐れなど、リスクが高いと言われています。
このように、口から食事をするのが難しい方への栄養補給方法は、ひとつだけではありません。その方のお体の状態や、目的によってもさまざまです。
今回は栄養補給の種類について深く探りましたが、次回は、胃ろうの闇部分についても少し触れていきますので、気になる方は、また次の記事を読んでみてくださいね。
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