冬はかくれ脱水にご用心!早期発見のためのチェック方法を知っておこう

2023.12.04掲載
  • Facebook
  • Twitter
  • Line
お役立ち情報

皆さんこんにちは、 大阪介護転職ネット です。皆さんは季節ごとの対策、きちんとできていますか。冬なら、寒さ対策や肌荒れ対策をしている人が多いかもしれませんね。では、脱水症対策はどうでしょうか。「冬場に脱水症は関係ない」と思った人は要注意です。既にかくれ脱水になっているかもしれません。そこで、今回は、冬場に注意が必要なかくれ脱水の原因と、早期発見するためのチェック方法について解説します。

かくれ脱水とは?

かくれ脱水とは、体内の水分が減り、自覚のないまま脱水を起こしている状態のことです。人間の身体には、血液やリンパ液、組織間液、消化液など、さまざまな形で水分が存在しており、その量は成人なら体重の約60%、赤ちゃんや小さな子供なら約70%、高齢者なら約50%に当たります。脱水症状とは、体重の3%以上の水分が失われた状態で、かくれ脱水はその寸前の状態、体重の1~2%の水分が減った状態です。そのため、かくれ脱水を放置すると本格的な脱水症状に進行しかねません。かくれ脱水の段階で気付き、適切な処置をすることが必要です。

 

 

かくれ脱水の主な原因

寒い冬場にかくれ脱水が起こりやすいのはなぜなのでしょうか。冬は気温が低く空気が乾燥しているため、皮膚からの水分蒸発が増えます。尿や汗のように水分が出ていることが目で見てわかるものではなく、気づかないうちに水分が蒸発している不感蒸泄の状態です。人間は、1日に約2.5Lの水を排出するといわれていますが、何もしない状態でも1日当たり約600~900mlの不感蒸泄があります。その量が、乾燥によって増えるのですから大変です。

 

冬は、寒い屋外だけでなく暖房した部屋も乾燥します。特に機密性の高い室内をエアコンで暖房した場合は、湿度が10~20%も下がるため、皮膚からも呼気からも水分がどんどん蒸発するので注意が必要です。しかし、汗をかきにくい気温のため、皮膚や呼気から水分を奪われているという自覚はほとんどありません。厚着をして暖房した部屋で過ごしていると、じんわりと汗をかくのですが、その場合も夏場のような汗のかき方ではないため、渇きを感じにくいのです。そのため、水分を積極的に摂取しようというふうには思いません。

 

また、冬場は、「身体が冷える」「トイレが近くなる」などの理由により、水分の摂取を控える傾向があります。特にマスクをしていると、水分をこまめに摂るのが面倒です。マスクの内側は湿度が高いため、のどの渇きをあまり感じません。汗もあまりかかないため自然と水分の摂取量が減ります。

 

病気によるかくれ脱水が増えるのも冬場です。冬場はウイルス性の胃腸炎で下痢をしたり嘔吐をしたりして体内の水分を失うこともあります。風邪やインフルエンザによる発熱で汗を大量にかくこともあるでしょう。急激に水分と電解質を失うので、こまめに水分を補給しなければ、一気に脱水症状まで進んでしまいます。

 

かくれ脱水で起こる症状

かくれ脱水に早く気付くためには、脱水の初期段階でどのような症状が起こるのかを知っておくことが重要です。体液が不足し、循環が悪くなった際に影響が出やすいのは脳、消化器、筋肉なので、それぞれどのような症状が起こるのかを知っておくと役に立ちます。

 

脳への循環が悪くなると起こるのが、頭痛、激しい眠気、集中力の低下です。特に日中激しい眠気が現れるのは、脱水の初期症状の可能性が高いといえます。消化器への循環が減少したときに起こるのは、食欲減退や胃もたれ、腹部の不快感などです。筋肉への循環が悪くなったときには、足がつったり身体に力が入りにくくなったりします。特に激しい運動をしていないのに筋肉痛が現れるのも水分不足のせいかもしれません。

 

いずれの症状も、「なんとなく調子が悪い」と感じる程度のものばかりなので、単体でとらえると脱水とは気付きません。複数の症状が出ている場合や、原因不明の不調が長く続く場合はかくれ脱水を疑って対策しましょう。

 

かくれ脱水のサインを見逃さない!

かくれ脱水を早期発見するためには、脱水が起こっているサインを見逃さないことが大事です。次のような症状が見られないかチェックしてみましょう。

  1. 口の中がねばねばして、食べ物が飲み込みにくくなっていないか。
  2. 手や足などの皮膚がカサカサしていないか。
  3. だるさを感じないか。
  4. めまいや立ち眩みなどのふらつきがないか。

 

皮膚の乾燥については、手の甲や脚のすねでチェックしてみるとわかりやすいです。手の甲なら、指で山形につまみ上げると3秒以上跡が残るようならかくれ脱水とわかります。脚のすねの場合は靴下のゴムの後を見ましょう。10分以上残っていたらかくれ脱水です。ゴムの後が残るとむくんでいると感じて、水分の摂取を減らしてしまう人もいます。しかし、むくみは水分を体内に溜め込んでいる状態なので、これ以上水分が外に出ると危険だと身体が感じている証拠です。かくれ脱水を疑って水分の補給をしましょう。

 

今回はかくれ脱水について解説しました。介護職が接する高齢者は水分補給を控えたり、手足の乾燥を年齢のせいだと思ったりしがちです。見逃さないように注意し、適切な声掛けをしましょう。

 

もし、あなた自身が、身体だけでなく心もカサカサしているのを感じているなら、大阪介護転職ネット のキャリアアドバイザーに心の声を聞かせてください。転職を考えるタイミングかもしれません。経験豊富なキャリアアドバイザーに胸の内を聞いてもらい、潤いを取り戻しましょう。