物覚えの悪さは年や努力不足のせいじゃない!脳を記憶モードに切り替えるコツとは?

2023.09.18掲載
  • Facebook
  • Twitter
  • Line
お役立ち情報

皆さんこんにちは、 大阪介護転職ネット です。

 

皆さんの中には、医療機関や介護施設などで実務経験を積みながら、介護福祉士国家試験の受験を目指している人もいるのではないでしょうか。仕事と勉強の両立は、本当に大変ですよね。「なかなか覚えられない」「覚えたはずなのに答えが出て来ない」といった声をよく耳にします。そこで、今回の話題は、物を覚えるコツです。受験勉強だけでなく、普段の仕事にも役立つ知識ですから、参考にしてください。

 

記憶するために欠かせない「忘れる」という作業

人間が日頃触れる情報は膨大な量です。それをすべて記憶にとどめようとすると、頭に入り切りません。そこで、脳の海馬では、入ってきた情報の整理をします。必要なものと不要なものを分けて、必要と判断したものだけを記憶として残すのです。覚えておく必要のないものから順番に忘れていきます。実は、脳は覚えることよりも忘れることの方が得意です。忘れるという作業をすることによって、覚えておくスペースを作り出し、重要度の高い記憶を優先的に取り出しやすい場所に収納するのです。

 

記憶の優先順位

記憶は「感覚記憶」「短期記憶」「中期記憶」「長期記憶」の4つに分類できます。そのうち感覚記憶は、目や耳、手などの感覚器官に一瞬だけ記憶される情報です。重要だと判断されたものだけ脳に運ばれ、不要と判断されたものはその場で消えてしまいます。脳に運ばれた情報は、海馬で整理されるというのは先に話したとおりです。海馬で重要度が低いと判断された記憶は1分ほどワーキングメモリにとどまるだけで消えてしまいます。それが短期記憶と呼ばれる記憶です。残りの中期記憶、長期記憶は、海馬が必要と判断した記憶なので、ワーキングメモリに長くとどまります。

 

海馬に必要だとわからせれば覚えられる

海馬が不要だと判断すると忘れ、必要だと判断するとワーキングメモリにとどまるというのが記憶のメカニズムです。では、何を基準に海馬はその記憶を必要なものだと判断するのでしょうか。何度も繰り返し同じ情報が届くかどうかで判断しています。つまり、1回だけで覚えようとするのは、もともと難しいことなのです。繰り返し情報を得て、必要と判断した記憶のうち、1カ月くらいワーキングメモリにとどまるものが中期記憶、特に重要と判断され、定着したものが長期記憶になります。

 

 

記憶は取り出せなければ使えない

反復すれば中期記憶になるなら、なぜ毎日単語帳を眺めているのに覚えられないのだろうと疑問に感じますよね。実は、それは覚えていないのではなく、必要なときに必要な情報を引き出せていない状態です。たとえ、記憶として頭の片隅に残っていても、どこにあるかわからない状態では、使えません。アウトプットを意識しながら記憶することが重要なのです。取り入れた情報を使って問題を解いたり、人に説明したりすると、海馬に重要な情報であることをわからせることができます。情報を取り出して使うところまでを一連の流れとして覚えることで、使える記憶となるのです。

 

エピソード記憶にできれば忘れない

長期記憶には、言葉に言い表せる陳述記憶と言葉には言い表せない非陳述記憶があります。実技として身に付ける記憶には非陳述記憶もありますが、筆記試験のために覚えなければならないものは陳述記憶がほとんどです。陳述記憶は、さらに意味記憶とエピソード記憶に大きく分けられます。意味記憶は、自分とは直接関係はないものの、知識として必要だから覚える、知っていたら役立つから覚えるといったタイプのものです。丸暗記する九九のようなものが意味記憶になります。

 

それに対してエピソード記憶は、自分の体験を通じた記憶です。エピソード記憶には「旅行に行って楽しかった」「プレゼントをもらって嬉しかった」など、感情が含まれます。そのため、覚えようとしなくても覚えることができ、なかなか忘れることができません。ですから、試験用の学習もエピソード記憶になるように覚えるとよいということになります。階段を上り下りしながら、ストレッチ品柄など、身体を動かしながら覚えると効果的です。ただし、あまり同じことを繰り返しすぎると、エピソードとしての印象が薄れます。意味記憶になってしまうので注意が必要です。

 

場所法とエピソード記憶を組み合わせれば最強!

場所法やエピソード記憶は、メモリーアスリートがよく用いる長期記憶術の名前です。人間は一度に覚えられるものは7つまでと言われていますが、場所法を利用することによって、30個でも50個でも一度に覚えることができます。身近な場所、例えば家の間取りや自宅からの通勤路などをベースとして使いましょう。その中で目に付くものや場所に覚えたいものを1つずつ紐づけていきます。場所を順番にたどりながら思い出す作業を繰り返し、長期記憶として定着させる方法です。エピソード記憶と場所法を組み合わせると、忘れにくく思い出しやすくなります。

 

今回紹介した記憶法を活用すれば、仕事時間も記憶定着に利用できるかもしれませんね。もし、試験勉強がうまくいかなかったり、仕事と試験勉強の両立に疲れてきたりしたときには、大阪介護転職ネット を覗いてみてください。経験豊かなキャリアアドバイザーが、あなたの悩みに耳を傾けてくれますよ。