新型コロナウイルス5類認定と介護福祉業界:介護士たちの苦悩とトラウマ
皆さんこんにちは、大阪介護転職ネットです!
今回は、新型コロナウイルスの介護福祉業界、高齢者福祉業界への影響と介護現場のリアルについてのお話です。
新型コロナウイルスが世界中に広がり、社会に大きな影響を与えてから、2年以上が経過しています。
介護福祉・高齢者福祉業界は、この期間に多大な変化を経験し、多大な影響を受けました。
今回は、ウイルスやマスク着用、外出自粛が高齢者の生活に及ぼした影響や、働く職員に及ぼした、トラウマといっても過言ではない影響について、また、新型コロナウイルスの5類認定が引き起こす介護現場と社会認識の格差=世間一般的な緩和ムードと、介護福祉業界が精神的ダメージのように抱えてきた集団感染に対する恐怖・ストレスによるこれまでの影響、また、世間一般と介護福祉業界の認識の差から起こりうる混乱、そして私たちができる心構えについて考えていきたいと思います。
介護福祉業界の現状
新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけを変更する政府の方針を受け、「全国老人福祉施設協議会(全国労使協)=特養や軽費老人ホーム、デイサービスなどの施設や事業所を運営する法人や団体・個人を主に組織されている公益社団法人」は、厚労省へ意見書を提出しました。
意見書の内容は、一般の感染症対策と、ハイリスク者である高齢者を守るための介護現場の感染対策に大きな相違が出てくることが考えられ、マスク着用についても義務化すべきだということが挙げられています。
参照:
新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけの変更等に関す る対応方針について
新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけについて(意見).pdf (istsw.jp)
全国老人福祉施設協議会(老施協)
高齢者に与えた影響
新型コロナウイルスが高齢者に与えた影響には、大変大きいものがありました。以下はその一例です。
- 外出自粛による孤独感の増大
・・・自宅や施設内での生活が長期間にわたって続いたことにより、高齢者は外界との交流を失うことによる孤独感を感じる人が増えました。
- 非常事態宣言による施設の休止・縮小による日常生活の変化
・・・施設の閉鎖や縮小による日常生活の変化の一例として、食事の提供や健康管理などが行えなくなったため、家族や介護者のサポートを必要とする人が増加しました。
- マスク着用の必要性による苦痛やストレスの増加
・・・マスク着用は高齢者にとって苦痛を感じるものであったり、ストレスを引き起こす原因になることがありました。
従事員に与えた影響
介護現場で働く人々も、新型コロナウイルスによって大きな影響を受けました。以下はその一例です。
- 集団感染のリスクによるトラウマや不安感
・・・集団感染が起こったことで、職場で働く人々は感染のリスクを感じ、トラウマや不安感を抱えるようになりました。
- 職場内でのコミュニケーシの困難さ
・・・介護現場では、マスク着用や消毒のための手洗いなど、通常よりも感染症対策が強化されました。このため、マスク着用によりコミュニケーションが困難になり、また、対策強化のためのアルコール消毒が体に合わず、手指が荒れるなど、心身にストレスを感じる従事者が多くなりました。
- 人手不足の悪化
・・・新型コロナウイルスの流行により、介護施設で働く人の体調不良や感染による休業が増加し、人手不足が深刻化しました。また、外出自粛などの影響により、介護現場におけるアルバイトやパートの募集も難しくなり、現場の負担が増加しました。
起こりうる混乱
介護福祉業界内では、感染症対策に取り組む一方で、介護の現場におけるマスク着用、外出自粛について慎重な意見もありました。
5類認定によるマスク着用の問題
高齢者がマスクを着用することは、呼吸困難や誤嚥性肺炎のリスクがあるため、推奨されていません。しかし、介護職員がマスクを着用していないと、高齢者に感染する可能性があります。このようなジレンマがあるため、介護福祉業界では、マスク着用のルールについては悩みどころです。
・マスク着用のデメリット
・・・マスクを着用している場合、職員同士のコミュニケーションがうまくいかないことがあることと、利用者の顔を見て表情を読み取ることができないため、利用者とのコミュニケーションも困難になると考えられるからです。
・マスク着用のメリット
・・・職員がマスクを着用することで、利用者にもマスク着用を呼びかけることができます。
さらに、介護施設には多くの人が出入りするため、感染拡大防止のためにもマスク着用は重要とされています。
そのため、介護施設においてはマスク着用を義務付けるケースもあります。ただし、マスク着用によってコミュニケーションの問題が生じることもあるため、職員同士でのコミュニケーションの改善や、利用者とのコミュニケーションを取る際には、工夫が必要とされています。
外出自粛の影響
・外出自粛のデメリット
・・・高齢者にとって、外出自粛は生活に大きな影響を与えました。例えば、外出自粛により、買い物や医療機関への移動が困難になり、孤立や運動不足などの問題が発生する可能性があります。また、介護施設の利用者への訪問が制限されることで、高齢者との面会やコミュニケーションが制限されることも懸念されてきました。
・外出自粛のメリット
・・・一方で、高齢者にとって感染症のリスクが高く、自宅待機が推奨される状況にあることは、高齢者支援のためのネットワークやオンラインサービスなどの活用が盛んになり、開発、推進などに対する可能な限りの支援が行われるようになりました。
これからの心構え
新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けて、以下のような心構えが重要です。
これまでも何度も繰り返し言われ続けてきたことで、耳にタコができる程ですが、今回を機に再認識してみましょう。
- 感染予防対策の徹底
・・・ 手洗いやマスク着用など、感染予防の基本的な対策を徹底することが必要です。また、人混みの場所や密閉空間を避けることも大切です。
- 緊急事態宣言等の政府の指示に従う
・・・政府からの指示や要請には従うようにしましょう。特に、緊急事態宣言が発令された場合には、自宅待機や外出自粛などの指示に従うことが必要です。
- オンラインでのコミュニケーションの活用
・・・コロナ禍においては、オンラインでのコミュニケーションが求められます。ビデオ会議やオンラインイベントなどを活用して、人との接触を最小限に抑えましょう。
- 自己管理の徹底
・・・自己の健康管理にも注意が必要です。体調不良や発熱などがあった場合には、速やかに医療機関を受診するようにしましょう。
- 経済的な負担や社会的な問題に対処するための取り組み
・・・コロナ禍により、多くの人々が経済的な負担や社会的な問題に直面しています。政府や企業、地域の支援に加えて、自分自身もできる範囲で支援活動に参加することが大切です。
まとめ
新型コロナウイルスは感染拡大が落ち着きを見せてきています。これからの課題としては、まだまだ感染拡大の可能性が否定しきれないことや、ワクチン接種の進捗が不均等であることが挙げられます。また、感染拡大防止のためには、個人の自己責任が求められるため、その意識の醸成が重要です。さらに、経済的な影響や教育などの分野における影響など、様々な課題があります。これらの課題に対して、個人や社会全体で取り組むことが必要だと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。それではまた!
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