【ぴったりシリーズ第1弾】特養で働くのにぴったりな人とは?
皆さんこんにちは、大阪介護転職ネットです!
今回のお話は、介護職の皆さんが誰でも一度は考えたことがある(のではないかと思われる)、「果たしてこの施設、職場は自分に向いているのだろうか?」という疑問についてです。
今回の【ぴったりシリーズ第1弾】では、「特養」すなわち「特別養護老人ホーム」について、深掘りし、そこで働くにはどのような資質があればよいか、自分にぴったりな職場なのだろうかという観点でのお話です。
最後までお読みいただいて、「特養」とはどんな施設でどのような仕事内容なのか、転職するとしたら特養は候補になるか、など、皆さんの働き方に少しでもお役に立てれば幸いです。
今回の内容
Ⅰ 特養はどんな施設なのか
Ⅱ 特養の種類
Ⅲ 特養の仕事内容
Ⅳ 一日のスケジュール
Ⅴ 特養の介護職にぴったりな人の特徴
Ⅰ 特養はどんな施設なのか
「特養」とは「特別養護老人ホーム」で、正式名称は「介護老人福祉施設」と言います。
厚生労働省の資料では「要介護の高齢者のための生活の施設」で、入浴・排せつ・食事等の介護、その他日常生活のお世話、機能訓練、健康管理及び療養上の世話を行うと表されています。
参照URL:厚生労働省HP
どんなサービスがあるの? – 介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)
介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)について
代表的な特徴としては、他の入所施設に比べて利用者様の介護度が高いということです。
特養へ入所できる基準が原則として要介護3以上となっています。
要介護の定義として、
・身だしなみや掃除などが自分一人ではできない
・立ち上がりや片足での立位保持などが自分一人ではできない
・歩行や両足での立位保持に補助が必要なことがある
・排泄が自分一人ではできない
・いくつかの問題行動や全般的な理解の低下が見られることがある
とあり、基本的に24時間、何らかの介助や手助けが必要な方々です。
同じ入所施設である「介護老人保健施設」の入所基準が、要介護1からとなっています。
このことからも、特養に入所される方の介護度が高いことがわかりますね。
Ⅱ 特養の種類
特養には、「従来型」と「ユニット型」の2種類があります。
★「従来型」とは
居室が数人で、相部屋となっている施設です。
食堂や浴室リビングなどの共有スペースは、大人数で一緒に利用します。
大勢の利用者様を大勢の職員で担当しますので、利用者様の名前など、覚えなければならないことがたくさんあります。
ですが、仕事を始めたばかりの方や、特養以外から転職してきた方などにとっては、先輩スタッフから学べる機会が多く、わからないことがあったときや困ったときには、仲間と協力して介護をすることができます。
★「ユニット型」とは
居室が個室になっていることが基本です。
その個室を10個程度でまとめた集団、「ユニット」となっており、ユニットごとで介護を行います。
特徴としては、従来型よりもプライバシーが尊重されており、新しく入所される方も在宅の生活からの変化が小さいため、ストレスを感じにくいと言われています。
介護職の方はユニットごと、少人数の利用者様を少人数の職員で介護します。
決まった利用者様だけなので、比較的負担が少ないといわれています。
しかし、少人数の職員で対応するため、先輩スタッフから学ぶ機会は必然的に減ってしまいます。
夜勤も一人勤務のところが多く、新人でも責任が他のスタッフと変わらず大きくなります。自分ひとりでの判断を求められる場面も少なくありません。
Ⅲ 特養の仕事内容
- 生活の介助・健康管理
特養の介護職は、利用者様が生活する上で必要な生活介助、健康管理が主な業務となります。
利用者様は体が不自由な方が多く、排せつや食事、移動などに介助を必要とします。
また、認知症の方の多くは自身の体調不良を自覚できないことがあります。
毎日の検温や血圧の測定はもちろん、普段の様子との違いをいち早く察知し、利用者様の健康を維持していくのも重要な業務となります。
- 身体機能の維持・回復のサポート
利用者様の身体機能の維持、回復のサポートも特養での仕事となります。
特養では、機能訓練指導員という利用者様一人ひとりに合わせたリハビリなど、身体機能の回復に努める専門職が在籍しています。
基本的には、機能訓練指導員を中心にリハビリを行います。
しかし、機能訓練指導員ひとりでは、すべての利用者様を見ることはできません。
そこで介護職もその指示を受け、リハビリを行ったり、体操やレクリエーションを通して身体機能の維持・回復に努める必要があります。
また、普段の排泄介助や歩行介助もリハビリになります。すべてを介助するのではなく、利用者様の身体機能を十分に活かす介助を行うことが重要です。
- 家族との連絡
利用者様のご家族との連絡・相談なども介護職の重要な仕事です。
利用者様が体調を著しく崩されたとき、転倒などの事故があったとき、物品の購入が必要な時などに、ご家族と連絡をする必要が生じるからです。
特養には、生活相談員という相談業務を専門とする職種も配置されています。
しかし、いつも利用者様の近くにいて、最初に些細な様子の変化にも気がつけるというのは、介護職ですので、介護職も普段からご家族と良好なコミュニケーションをとっていることが必要になります。
ご家族との連絡や相談を怠っていると、苦情やクレームにつながることがあるので注意が必要です。
Ⅳ 一日のスケジュール
特養での一日のスケジュールを紹介します。
※今回ご紹介するのはあくまでも一例ですので、勤務する施設によって当然違います。
転職するときなどは十分確認をしましょう。
6:00~
利用者様の起床時間です。
介護職は、利用者様の起床介助、着替えや整容、朝食の準備を行います。
7:00~
朝食の時間です。
状況に応じて排泄の介助も行います。
9:00~12:00
ご利用者様の自由時間となります。
介護職員はこの時間に、入浴の介助、水やお茶、コーヒーなどの水分提供、ベッド上での排泄介助などを行います。
各施設に入浴表があり、その入浴表に従い1週間単位で入浴が行われます。
参考:入浴介助は週に2回以上と法令で定められています。
12:00~
昼食の時間です。
昼食は、朝食や夕食と比べて職員数を多く配置できますので、一番ボリュームがあり、イベント時の食事なども昼食に提供することが多いです。
13:00~
利用者様は自由時間です。
介護職は、排泄介助、入浴介助など、予定に合わせて行います。
15:00~
おやつタイムです。
16:00~
排泄介助や夕食の準備をします。
17:00~
夕食の時間です。
18:00~
排泄介助や就寝の準備をします。
20:00~
夜間対応
就寝薬の服薬介助、それが終わると利用者様の希望や生活リズムに合わせて居室で休んでいただきます。
夜間については施設によって違いがありますが、1~2時間おきに1回の巡回があります。
褥瘡予防のために、寝返り介助などもこの時に行います。
夜間の排泄介助については、朝までに1~2回程度行います。
季節によって差がありますが、最近では、おむつパッドなどの性能が向上していることと、睡眠を優先して排泄介助をほとんど行わないこともあれば、反対に排泄パターンの分析をして、分析結果をもとにトイレ誘導を行う施設もあるようです。
Ⅴ 特養の介護職にぴったりな人の特徴
最後に特養の介護職に向いている人の特徴をご紹介します。
★健康で適度な体力がある
特養の介護職として働くには、体力や健康が非常に重要になります。
理由は大変シンプルで、体力のいる仕事が多いからです。
体力に絶対の自信がなくてももちろん働くことはできますが、上述した通り介助業務が多く、認知症の方などの相手をするということで、肉体的にも精神的にも負担が軽いとは言えません。
最近では介護用の最新機器が導入されている施設も増えてきており、少しずつ負担は減少していく傾向にありますが、まだまだ十分に普及しているとはいえないのが現状です。
★人に関心があり、コミュニケーションが苦にならない
これは介護の仕事全般に当てはまる特徴ですが、人に関心があってコミュニケーションをとるのが大好き、という人は特養の介護職に向いています。
利用者様に心から関心を持って接すると、利用者様も短期間で心を開いてくれることが多いです。
また、特養では仕事がハードな分、連携が非常に大切です。
コミュニケーションによって、上司や同僚などと協力をし合える関係を築いておくことはとても大切です。
★感情が安定している
何度も書きますが、特養の業務は、肉体的・精神的にもハードなことが多いです。
時に追い込まれた状態で利用者様や同僚からなにかイラッとするようなことを言われることがあるかもしれません。
そんなとき、いちいち気にして気持ちが沈んだり、怒ったりしていては身が持ちませんし、周囲にも心配をかけてしまったり、評価が下がったりします。
自分の感情を安定させて、常に「笑顔」で「冷静」でいられる人に、怖いものは何もありません。
今回は「特養で働くのにぴったりな人」、についてご紹介をしました。
皆さんは、ご自身をどう思いましたか。
最後までお読みいただきありがとうございました。それではまた!
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