多剤耐性菌の怖さ『クロストリジオイデス・ディフィシル』を知っていますか?②

2022.10.03掲載
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お役立ち情報

 

皆さんこんにちは、大阪介護転職ネットです!

今回のお話は体験談②です。

※①に続く今回②の体験談の中には、病院や病気に関しての記述、また、病気による症状の描写が多数出てきます。閲覧される場合は、十分なご注意をお願い申し上げます。


『クロストリジオイデス・ディフィシル』を知っていますか?①

① ↑ の続き
 

救急車の中で、手や足がしびれることがあるので、呼吸をゆっくりするように救急隊員から指示があり、いくつか質問を受けました。

隊員「新型コロナウイルスワクチンは接種していますか?」

筆者「はい、3回接種済みです。」

隊員「感染症の可能性があるためお聞きしますが、お仕事は何をされていて、お仕事で接触する人は何人くらいいますか?」

筆者「WEBコンテンツを作成する仕事で、仕事は自宅でしています。仕事で接触する人はいません。」

主に以上のようなやり取りでした。

 

 

15分ほど経ったでしょか、搬送先の総合病院へ到着しました。しかし、熱があるのでPCR検査をしてからでないと病院へは入れないということで、検査結果が分かるまで救急車の中で待機していました。

しばらくして、検査の確認をしに行っていた救急隊員が戻り、「マイナス!」と車内の隊員に声をかけました。陰性とわかり、ようやく救急車から降りることができ、病院内へ運ばれていきました。

応急処置の場所へ運ばれていく間、名前や生年月日、今日の日付と曜日などを看護師から聞かれて答えました。高熱が出ていて意識が朦朧としていましたが、頭の片隅で「ドラマみたいだ」などと思っていました。当時、好きで良く観ていた医療ドラマがありました。「グッド・ドクター名医の条件(アメリカ版)というドラマです。

 

(これです)
  ↓

 

「ドラマみたいだ」などと思っている間に救急隊員さんにお礼を伝えるタイミングを逸してしまい、残念に思いながら運ばれていった先には3~4人の看護師がいました。

すぐに左腕に点滴が付けられ、右腕に血圧計、人差し指にパルスオキシメーターを取り付けられました。看護師からアレルギーの有無などの質問をいくつか受け、そうしているうちに「今回担当します、Hです」とH医師がやってきました。

当然、マスクをしていたので顔ははっきりとは分かりませんでしたが、H医師の目元が「マーフィー先生に似てる」などと思いました。前出の医療ドラマの主人公です。

(この人です)
  ↓

 

H医師が聴診器や触診で診察し、症状などに関して質問がありました。筆者は一刻も早く、熱や痛みを取り除いてほしい、何の病気なのか教えてほしい、という一心で、3月頃からずっと体調が悪い、同じ症状を繰り返しているなど、できるだけ詳しく症状の説明をしました。

その後、血液検査とCT検査をし、しばらくしてからH医師がもう一人医師(名前を失念してしまいました)を伴ってやってきました。二人の医師から検査結果の説明がありました。

医師たちによると、

「血液検査の結果、炎症をおこしている数値が基準値の50倍ほどになっています。また、CTの画像を見ると、大腸全体に浮腫が見られます。パンパンに腫れていて、お腹全体がキツキツになっています。それから横行結腸の壁がだいぶ厚くなっているのも見受けられます。」

ということでした。H医師ともう一人の医師から、「最近生ものや焼き肉などを食べたか」とか、「家族で同じ症状の人はいないか」などの質問がありましたが、どの質問も答えはNoでした。

そして待合室で待機していた夫が呼ばれ、先ほど筆者が聞いた説明と同じ説明を受けたあと、二人の医師からの最終的な診断を聞きました。

「おそらくウイルス性の大腸炎と思われます。ウイルスをやっつける薬というのがないので、治療は対症療法になります。解熱鎮痛剤と整腸剤を処方しますので、帰りに薬局へ寄って薬を受け取ってください。ただ、3月頃から症状を繰り返しているということが気になりますので、ご自宅近くのクリニック宛にお手紙を書きます。そこで便検査と大腸内視鏡検査を受けてください。」

と説明がありました。この頃には、点滴のおかげか熱が下がっていて、痛みもだいぶ和らいでいました。

しかし、その時筆者は少なからずショックを受けていました。医師の「ウイルスをやっつける薬はない」という言葉を聞き、ウイルスが身体の中から全部出ていくまで、きっと苦しいのは続くのだろうと思ったからです。食べたいものを食べられるようになるのはまだ先なのかなぁと愕然としていました。

夫に支えてもらいながら起き上がり、薬局で薬をもらい、帰路につきました。H医師からクリニック宛に書いてもらった「お手紙」とCTの画像が入ったCD-Rは、夫が会計の時に受け取っていました。時間は13時40分を回っていました。

 

その後、身体がすっかり回復するまでに10日程かかってしまいました。発熱、下痢、嘔吐を繰り返し、ほぼ寝て過ごした記憶しかありません。その間、仕事へ行き、帰宅後は家事をこなしてくれた夫には感謝しかありません。

 

身体が回復してきたある日、久しぶりに鏡を見て筆者は大変驚きました。鏡の中にあれが居たからです。

 

あれです)
  ↓

 

(ゲッ、目がぎょろぎょろしてる!)

(うわっ・・・あばらが浮いてる!)

あまりに変わってしまった鏡の中の自分に、筆者は思わず、

(あんただれ?)

とツッコんでいたのでした。

③へ続く

 

 

 

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