《2022年》第34回(令和3年度)介護福祉士国家試験対策~過去問題解説⑧~

2021.12.13掲載
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お役立ち情報

来年の1月に第34回(令和3年度)介護福祉士国家試験の筆記試験が予定されています。出題傾向の高い過去問題を取り上げ解説してみましたので、隙間時間を利用して繰り返し読んでいただき、皆さんの試験対策に少しでもお役に立てれば幸いです。すでに資格を持っている方は、これを機会にぜひ復習をしてみてはいかがでしょうか。

 

参考サイト:社会福祉振興・試験センター
http://www.sssc.or.jp/kaigo/tetsuzuki.html

 

今回の過去問題は、具体的な「コミュニケーション技術」について取り上げました。

利用者の状況・状態に応じたコミュニケーションの技法の中から、過去問題を4問解説していますので、試験までに語句の意味や技法の種類、考え方などについて理解をしておきましょう。

 

《過去問題&答え&解説》

 

【次の事例を読んで、問題1、問題2について答えなさい】

Kさん(75歳女性)は、小学校教諭を定年退職した後、しばらく趣味やボランティア活動を楽しんでいたが、認知症(dementia)を発症し、介護老人福祉施設に入所した。見当識障害や記憶力低下がみられた。入所後、初めて息子夫婦が面会に来た。Kさんは息子に向かって、「ここで国語を教えているの」と嬉しそうに語った。息子夫婦は面会を終えて、介護福祉職のところに相談したい、とやってきた。困惑したような表情の息子から、「母が学校で教えていると言ったとき、どうしたら良いでしょうか」と質問があった。

【問題1 認知症の家族とのコミュニケーション】

このときの息子に対する応答として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1「ここは学校ではないので、息子さんから直してあげてください」

2「お母さんの教員としての誇りを大切にしてあげてください」

3「お母さんの認識を改めるための何か良い知恵はありますか」

4「認知症(dementia)が進行しているのでしかたありません」

5「私たちも息子さんと同じように困っているんです」

 

答え:2 「お母さんの教員としての誇りを大切にしてあげてください」
解説:認知症高齢者の介護では、本人の自尊心を尊重する必要がある。

 

×1「ここは学校ではないので、息子さんから直してあげてください」
解説:介護福祉職は、Kさんを介護する息子の悩みに耳を傾け、その気持ちを受容していくように努めなければならない。また、認知症高齢者に対して否定的な言葉や態度、行動は禁物である。

×3「お母さんの認識を改めるための何か良い知恵はありますか」
解説:Kさんの発言内容に困惑し相談している息子に対しては、介護福祉職が質問を投げかけることは不適切な対応である。

×4「認知症(dementia)が進行しているのでしかたありません」
解説:Kさんの発言内容に困惑し相談している息子に対しては、介護福祉職が質問を投げかけることは不適切な対応である。

×5「私たちも息子さんと同じように困っているんです」
解説:Kさんの発言内容に困惑し相談している息子に対しては、介護福祉職が質問を投げかけることは不適切な対応である。

 

【問題2 知覚機能が低下している人とのコミュニケーション】

Kさんの病状は進み、自分から話すことはほとんどなくなり、こちらの問いかけにも応えたり応えなかったり、という状況になった。このようなKさんとコミュニケーションを取る方法として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1沈黙を守る。

2表情を一定に保つ。

3開かれた質問をする。

4ボディタッチを増やす。

5コミュニケーションノートを使う。  

 

答え:4 ボディタッチを増やす。
解説:認知症高齢者とのコミュニケーションでは、肩などに優しく触れるなど、ボディタッチを増やすことは、人間関係を親密にする効果がある。

 

×1沈黙を守る。
解説:認知症高齢者とのコミュニケーションでは、会話が成り立つかどうかにかかわらず、これから行うことや、何のために行うかなどを、優しい声で話しかけながらケアを行い、安心感を与えることが大切である。

 

×2表情を一定に保つ。
解説:認知症高齢者とのコミュニケーションでは、正面から徐々に近づき、視線が合ったら笑顔で話しかけるようにする。

 

×3開かれた質問をする。
解説:認知症高齢者とのコミュニケーションでは、「はい」「いいえ」など、一言でこたえられるような閉じられた質問を行う。

 

×5コミュニケーションノートを使う。
解説:コミュニケーションノートは、失語症の人に用いられるコミュニケーション手段である。

 

 

【問題3 抑うつ状態の人とのコミュニケーション】

抑うつ状態(depressive state)の利用者への介護福祉職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1元気を出すように言う。

2沈黙している理由を問いただす。

3会話を促す。

4気晴らしに散歩に誘う。

5見守っていることを伝える。

 

答え:5見守っていることを伝える。
解説:「あなたのことをいつも見守っていますよ、あなたの味方ですよ」と伝えることは、信頼関係を築くためにも重要なことで、最も適切な対応。

 

×1元気を出すように言う。
解説:抑うつ状態の利用者に対して励ますのは厳禁。受容的な態度で接し、信頼関係を築くことが大切。

 

×2沈黙している理由を問いただす。
解説:「沈黙の理由を問いただす」のではなく、自発的な発言があるまでじっくりと待つ姿勢が求められる。

 

×3会話を促す。
解説:「会話を促す」のではなく、自発的な発言があるまでじっくりと待つ姿勢が求められる。

 

×4気晴らしに散歩に誘う。
解説:「気晴らしに散歩に誘う」ことは、信頼関係を築くことに繋がるが、利用者には意図が伝わりにくいので最も適切とは言えない。

 

【問題4 終末期の人とのコミュニケーション】

Aさん(97歳女性)は、介護老人福祉施設に入所している。最近、衰弱が進んで水も飲めなくなり、「もう逝ってもいいんだけどね」とつぶやくことが増えた。ある日、夜勤の介護福祉職がAさんの様子を確認しようとベッドに近づくと、Aさんが目を開けて、「お迎えはまだかしらね」と穏やかな顔で言った。Aさんの発言に対する介護福祉職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1何も考えずに早く寝た方がいいと就寝を促す。

2Aさんの手を握り、ゆっくりさする。

3そのような言葉を言ってはいけないと伝える。

4明日、家族に連絡して来てもらうことを伝える。

5いつものことだと思って、声をかけずにそのまま部屋を出る。

 

答え:2 Aさんの手を握り、ゆっくりさする。
解説:「手を握り、ゆっくりさする」ことは、「見守ってくれている」と安心感を与え、穏やかな眠りを誘うことになるので、適切な対応。

 

×1何も考えずに早く寝た方がいいと就寝を促す。
解説:「就寝を促す」ことは、気持ちを受容しているとはいえない。

 

×3そのような言葉を言ってはいけないと伝える。
解説:「発言を注意する」ことは、Aさんの思いを否定することになるので不適切。

 

×4明日、家族に連絡して来てもらうことを伝える。
解説:「家族に連絡する」ことをAさんが望んでいるかどうか分からないので、不適切。

 

×5いつものことだと思って、声をかけずにそのまま部屋を出る。
解説:この対応では、Aさんは「私のことを無視した」と思い、心を穏やかに保つことができない。

 

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介護福祉士国家試験に限らず、有効な試験勉強として、何度も繰り返し読むということが挙げられます。また、反復しながら読んでいくと、読んだことが脳細胞に刻み込まれて、より記憶が定着しやすいそうです。

例えば、今日、対策①、②、③を読んだら、明日は、②、③、④を読む、その翌日は、③、④、⑤、その次の日は、④、⑤、⑥、その次の日は・・・という風に、読み進めていくと、いつの間にか覚えているそうです。

受験生の皆さんも、何度も繰り返し読んで覚えてみてくださいね。すでに資格を持っている方は、復習の意味で活用していただければ幸いです。大阪介護転職ネットは、皆さんを全力で応援します!