介護士さんから聞いた『介護士あるある?いやいやないない、あったらダメ!』なお話~後編~

2021.10.25掲載
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お役立ち情報

こんにちは。大阪介護転職ネットです!

※1 以下のお話は、介護福祉士をしている筆者の友人ふたりから聞いた実話が基になっています。ふたりからは、名前などを伏せれば公開しても良いという許可をいただいています。

※2 後編のお話には大変ショッキングな内容が含まれます。閲覧される場合には十分なご注意をお願い申し上げます。

~前編からのつづき~

≪~前編はこちら~≫

https://osaka-kaigo-tensyoku.net/?p=129474&post_type=info&preview=1&_ppp=0f8d1093b4

 Kさんの話を聞いてSさんは、「誤飲や誤食や異食事故って、消費者庁に上がってる報告よりきっと多いだろうね。まぁ、あくまで私個人の考えだけどね。うちの病院でもあったよ。もうだいぶ前の話だけど。ほんと、シャレにならないくらいびっくりしたことがあった。ちょっとトラウマになってる。」と今度はSさんが体験した話を始めました。

 その内容は、Kさんの話以上に、大変ショッキングな出来事だったのです。

 

 

 以下、Sさんの勤務する病院で、胃がんの手術を受けた70代男性患者さんの話です。

「その患者さんは認知症で、ステージⅡの胃がんだったんだよね。うちの病院は、手術した患者さんはすぐに認知症病棟の一般床へは行かずに、HCU(高度治療室)で何日か過ごすんだけど、手術した当日だったかな、ちょうど私は夜勤勤務で、一般床とHCUも担当だったの。

 その日のHCUにはその胃がんの手術を受けた患者さんひとりだけで、日勤の看護師さんと介護士さんから申し送りを受けてたし、当然術後で何も飲んだり食べたりできないっていうのはわかってたから、その患者さんが喉が乾いたってずっと言ってても看護師も私も何もできなかったの。

 手術当日だったから氷を舐めさせたりなんかも絶対禁止で、可哀想だったけど、もうちょっと我慢してねって、なだめるしかなかったのね。でもなかなか寝付けないみたいで、5分おき位にナースコールで呼ばれて、その度になんとかなだめて、を繰り返してた。

 その夜は一般床からのナースコールも多くて、認知症の病棟全体がなんだかバタバタしてたんだよね。深夜過ぎにようやく静かになって、看護師さんたちも私たち介護職も一息ついて、ちょっとしてからHCUへ患者さんの様子を見に行ったの・・・。」

 SさんがHCUの入口に立ち、薄暗い病室の中を見た時、すぐにおかしいことに気付きました。胃がんの手術を受けた件の患者さんは、ベッドに上半身を起こしていて、Sさんが(あれっ?)と思い、近づいて患者さんを見た時、「ヒッ」と思わず声にならない声が出たそうです。

 

 ベッドに上半身を起こした患者さんの口からは、血液のような赤い液体が流れ出ていて、術後衣も掛布団も赤く染まっていたそうです。Sさんは何が起こったのか訳が分からず、腰が抜けそうになりながらも、急いで看護師さんを呼びにナースステーションへ駆け戻りました。

 宿直の医師と看護師さん、SさんとHCUへ駆けつけ何が起こったのか確かめたところ、その患者さんは、よほど喉が乾いていたのでしょう、なんと、胃に取り付けられているドレーンから排出される、排液を飲んでしまっていたのです。

「その後はもう大変だった。緊急手術になったの。でも安心して、その後順調に回復して今お元気だから。いや~あの時はほんと、参ったなぁ。」

「・・・・・・・・・。」Kさんと私(筆者)は絶句してしまいました。「大変だったね」、と言うのが精一杯で、一気に酔いが醒めてしまいました。普段から冷静沈着で何事にも動じないSさんですが、この出来事はSさんにとって、忘れられない衝撃的な出来事になりました。

 幸い、KさんのケースもSさんのケースも、どちらのケースも大事には至らずに済みましたが、その後、ふたりの職場では、それらの事故の概要を職場全体で共有し、対策が話し合われました。もちろん、それまでも十分な対策をしてきたのは言うまでもありませんが、今後二度と同じことが起きないよう、徹底した安全管理を実施しているそうです。

 これらの話を聞き、介護職というのは、人の命を預かる本当に大変な仕事なんだな、と筆者は改めて思ったのでした。

 ふたりとも普段から明るく元気で、楽しんで仕事をしている人たちだと思っていたのですが、大変な思いもたくさんしてきているんだなと、尊い気持ちで一杯になりました。本当に介護の仕事に誇りを持って、日々頑張っている人たちです。

 ふたりをはじめ、介護職に就く全ての人たちに、心からエールを送りたくなりました。

 オンライン飲み会もそろそろお開きというとき、Kさんから嬉しいニュースを聞きました。

「実は、前々から予定してたんだけど、アメリカの介護業界の視察にやっと行けそうなんだよね。コロナのせいで延び延びになってたけど、ようやく実現できそう。ま、視察半分、観光半分かな(笑)」

 Sさんと私は「え~っ!すご~い!良かったね!頑張ってきてね!お土産よろしく!餞別、餞別、会えないからエア餞別でいい?(笑)」と言って、Kさんを祝福したのでした。

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