認知症はどう予防すればよいの?意外と知られていない生活習慣病予防との共通点とは?

2021.09.20掲載
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こんにちは。大阪介護転職ネットです!

 すべての介護職、地域社会や国の願いとして、高齢者にはいつまでも元気で、その人らしく生きていってもらいたいという想いがありますね。それを阻む要因のひとつが「認知症」という病気です。

超高齢化社会を迎える日本が抱える課題のひとつに、「認知症対策」があります。皆さんも、自分や家族が認知症になったらどうしようと一度は考えたことがあるのではないでしょうか。

今年6月に、認知症の新薬をFDA(米国食品医薬品局)が承認したというニュースがあり、認知症やアルツハイマー病に関心を寄せる人が増えてきています。新薬の開発は大変嬉しいニュースですが、発症する前に、私たちが個人で予防できることはないのでしょうか。そこで今回は、認知症予防についていろいろと調べてみました。

まず、「認知症予防」とはどういうことか、ですが、認知症予防とは認知症にならないようにすることではなく、発症をできるだけ先延ばしにすること、という大前提があります。大変ショックなことなのですが、現代人は遅かれ早かれ程度の差はあっても、必ず認知症になる生き物だそうです。

では、認知症の発症を先延ばしするためにはどうすればよいのでしょうか。いろいろな情報がありますが、今回は予防に効果的な食事について探ってみました。

現在のところ、認知症を発症させないという予防法はありませんが、「認知症の発症をできるだけ先延ばしする方法」については徐々に解明されてきています。なかでもここ数年注目されているのが、認知症の先延ばしに効果的な食事です。認知症を発症して起こりうる問題とともに、予防法をご紹介したいと思います。

昨今の研究の結果、「アルツハイマー型認知症」の発症には、偏った食生活が大きく関係していることがわかりました。抗酸化物質やミネラルの不足、脂質の摂りすぎなどです。そして、「脳血管性認知症」は、動脈硬化などに代表される、脳血管の老化が大きく関係していて、こちらの要因のひとつにも偏った食生活があげられます。

特に注意しなければならないのが、塩分とコレステロールの摂りすぎです。また、抗酸化物質の不足も要注意です。

・塩分やコレステロールの摂りすぎは、血管を老化させ動脈硬化や脳梗塞のリスクが高まります。

・また、抗酸化物質が不足していると、活性酸素が増え新陳代謝が停滞することで老化が加速します。

食生活を見直す場合、これらの点に注意が必要です。

 

 

では、どんなものを食べればよいのでしょうか。

認知症の先延ばしと老化防止に効果的な食材
発症の先延ばしと老化防止に効果的で、積極的に食べたほうが良い食材を以下に列記します。

青魚
青魚には、DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)といった不飽和脂肪酸がたくさん含まれています。これらは悪玉コレステロールを減らし、血液をサラサラにする効果があります。
青魚のほかに、ウナギやマグロのトロなどの脂が多い魚や部位、
真鯛などにもDHAやEPAは含まれます。

野菜や果物
野菜や果物は必要不可欠です。抗酸化作用のあるビタミンCやE、ポリフェノール、βカロテン、リコピンなどは積極的に摂ると良いそうです。
ビタミンCはパプリカやキウイ、
ビタミンEはほうれん草やかぼちゃ、
ポリフェノールは桃やぶどう、
βカロテンは人参などの緑黄色野菜、
リコピンはトマトが代表的です。

大豆製品
大豆に含まれる「レシチン」は、神経伝達物質を作り出す成分といわれています。神経伝達物質は見たり聞いたりして得た情報を、様々な器官に伝達するために必要な物質です。不足すると記憶力が悪くなったり、うつの症状を引き起こすなど、心や感情にも影響を与えます。

オリーブオイル
オリーブオイルにも、青魚同様、不飽和脂肪酸が多く含まれています。オリーブオイルの不飽和脂肪酸は、「オレイン酸」と呼ばれるもので、血中コレステロールや中性脂肪をコントロールする効果があり、血管の老化を防ぎ、動脈硬化や脳梗塞の予防になります。

効率よく摂るためのメニューとは?

上記の食材の栄養素を効率よく摂るためにはどんなメニューを考えたらよいでしょうか。

一番効率が良いと言われるのは、和食です。魚が主菜の献立が多い和食は、一汁三菜でバランスが良く、醤油や味噌、豆腐といった大豆製品が多く使われています。エネルギーも低く抑えることができ、生活習慣病予防にも効果があります。

同じく魚を中心にしたメニューが多い地中海沿岸地域の料理があげられます。地中海沿岸地域の食事の特徴は、オリーブオイルをよく使う、魚が多く肉が少ない、トマトやパプリカなど緑黄色野菜が豊富、適度な量のワイン(ポリフェノールが豊富)を飲む、などです。

和食や地中海風料理の他にお勧めなのが、カレーです。カレーも認知症の先延ばしに効果があると言われます。カレーのスパイスのひとつ、ウコンにはクルクミンという成分が含まれていて、記憶力の低下を抑える働きをします。カレーを日常的に食べるインド国民には、圧倒的にアルツハイマー病患者が少ないことは良く知られていますね。

認知症は発症すると完治はほぼ不可能です。若い頃からバランスの良い食生活を心がけることが認知症の発症の先延ばしに有効ですが、いつから始めても遅くはありません。発症率を下げるためにも、バランスのいい食生活を心がけていきましょう。

最後に

現代社会では、誰もが認知症になるリスクを負って生きています。決して他人事ではないのです。しかし、認知症をできる限り先延ばしにすることは可能であり、発症してしまっても、それは決して不幸な事ではなく、生きがいをもって暮らしていくことは可能です。そのために、介護福祉職という心強い味方がいます。

また、国も認知症に対する施策を進めています。令和元年6月18日に国が取りまとめた「認知症施策推進大綱」をご紹介します。

参考URL
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000076236_00002.html

 

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