《2022年》第34回(令和3年度)介護福祉士国家試験対策~過去問題解説④~

2021.10.11掲載
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お役立ち情報

 こんにちは。大阪介護転職ネットです!

 来年の1月に第34回(令和3年度)介護福祉士国家試験の筆記試験が予定されています。出題傾向の高い過去問題を取り上げ解説してみましたので、隙間時間を利用して繰り返し読んでいただき、皆さんの試験対策に少しでもお役に立てれば幸いです。すでに資格を持っている方は、これを機会にぜひ復習をしてみてはいかがでしょうか。

参考サイト:社会福祉振興・試験センター
http://www.sssc.or.jp/kaigo/tetsuzuki.html

 

今回の過去問題は、第1、2、3回に引き続き「人間関係とコミュニケーション」から2問取り上げました。試験までに語句の意味や技法の種類、考え方などについて理解をしておきましょう。

《過去問題&答え&解説》

【問題1 道具を用いた言語的コミュニケーション】
『Aさん(85歳・男性)は、通所型サービスを利用し始めた。重度の加齢性難聴(presbycusis)がある。これまで補聴器を使った経験はない。コミュニケーション意欲は高く、介護福祉職とやり取りすることを好む。認知症(dementia)はない。』
介護福祉職がAさんと日常のやり取りを始める時のコミュニケーション方法として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1Aさんはイラストを多用したコミュニケーションノートを使う。

2Aさんは挿耳型補聴器を一日中使う。

3Aさんも介護福祉職も五十音表の文字盤を使う。

4Aさんは話し、介護福祉職は筆談と合わせて発話も行う。

5Aさんは携帯用会話補助装置を使い、介護福祉職は話す。

答え:4 Aさんは話し、介護福祉職は筆談と合わせて発話も行う。
解説:発話能力が保持されているAさんには、話すことを促して意欲を高め、出来ることを伸ばしていけるように関わることが重要です。また、介護福祉職は筆談を交えて発話することで、聞き取りにくい言葉の理解に役立てるようにするのが適切です。

×1Aさんはイラストを多用したコミュニケーションノートを使う。
解説:重度の加齢性難聴があるものの、Aさんの発話能力は、ある程度保持されていると考えられます。イラストを多用したコミュニケーションノートは、残存機能の維持や向上に適しているとは言えません。

×2Aさんは挿耳型補聴器を一日中使う。
解説:挿耳型補聴器は小型のため、高齢者には操作しづらい場合があります。また、Aさんは補聴器を使った経験がないことからも、一日中使うことは適切とは言えません。

×3Aさんも介護福祉職も五十音表の文字盤を使う。
解説:五十音表の文字盤は、正確な発生や発音が難しくなる構音障害のある人に適しています。

×5Aさんは携帯用会話補助装置を使い、介護福祉職は話す。
解説:携帯用会話補助装置は、入力した言葉を音声や文章に変換してくれる機器です。言語障碍者や肢体不自由者に適しています。

 

 

【問題2 道具を用いた言語的コミュニケーション2】
『Bさん(60歳・男性)は、先天的に耳が聞こえない ろう者 である。ろう学校入学以降、同じ障害のある仲間とのコミュニケーションが心の支えになってきた。数年前に緑内障(glaucoma)を発症して視覚障害が残り、両眼とも外界の明暗が分かる程度の視力となった。』
Bさんと円滑なコミュニケーションをとるときの手段として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1触手話

2筆談

3点字

4透明文字盤

5携帯用会話補助装置

答え:1 触手話
解説:Bさんは先天的に耳がきこえないろう者であり、ろう学校に在籍していたことがあることから、手話について習熟しているものと考えられます。また、緑内障による視覚障害を発症し、盲ろう者となったのも数年前のこととされています。そのため、手話をしている「話し手」の手に盲ろう者が直接触れて、手話の内容を理解し合う触手話が最も円滑なコミュニケーション手段と考えられます。

×2筆談
解説:両眼とも外界の明暗がわかる程度の視力であるBさんに、筆談は適切なコミュニケーション手段ではありません。

×3点字
解説:点字は、習得には時間を要し、特に高齢になるに従いその期間は長くなります。Bさんは、先天的なろう社であり、数年前に盲ろう者となったことから、より適切な手段は触手話と考えられます。

×4透明文字盤
解説:透明文字盤は、お互いの間に文字盤をかざし、読み手が相手の視線と文字が一直線になるように文字盤を動かし、該当しそうな文字を相手との合図で特定していくものです。筆談やジェスチャーなどが難しい肢体不自由者(筋萎縮性側索硬化症:ALSなどの人)とのコミュニケーション時に活用されます。

×5携帯用会話補助装置
解説:携帯用会話補助装置は、入力した言葉を音声や文章に変換してくれる機器です。言語障碍者や肢体不自由者に適しています。

ここで障がい者のコミュニケーションを補助する道具や機器についてポイントチェック!

 

介護福祉士国家試験に限らず、有効な試験勉強として、何度も繰り返し読むということが挙げられます。また、反復しながら読んでいくと、読んだことが脳細胞に刻み込まれて、より記憶が定着しやすいそうです。

例えば、今日、対策①、②、③を読んだら、明日は、②、③、④を読む、その翌日は、③、④、⑤、その次の日は、④、⑤、⑥、その次の日は・・・という風に、読み進めていくと、いつの間にか覚えているそうです。

受験生の皆さんも、何度も繰り返し読んで覚えてみてくださいね。すでに資格を持っている方は、復習の意味で活用していただければ幸いです。大阪介護転職ネットは、皆さんを全力で応援します!

 

 

 

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