介護の現場はICT化でどう変わる?導入によってスタッフの負担は本当に減るの?

2025.08.18掲載
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皆さんこんにちは、 大阪介護転職ネット です。皆さんが働いている職場ではICT化が進んでいますか? ICT導入には補助金や助成金の適用があるにも関わらず、導入が進んでいない施設がまだまだ多いようです。ICT化が進むと介護の現場はどのように変わるのでしょうか? 今回は、介護現場のICTについての話をします。

IT化とICT化は何が違う?

ICT化と似た言葉にIT化があります。この2つはどのように異なるのでしょうか。IT化は、コンピュータやソフトウェア、インターネットなどといった情報技術を導入することによって、業務効率や生産性の向上を図ることを指します。一方、ICT化はIT化を更に進めたもので、情報技術を活用して人と人、あるいは人とモノとの間で円滑なコミュニケーションを図るという考え方です。どちらも、情報技術を導入するという点では共通していますが、ITC化の方は単なる導入に止まらず、情報共有やコミュニケーションの円滑化を目的としている点が大きな違いといえます。

介護現場のICT化によって変わること

介護現場をICT化することで起こり得る変化は、大きく分けると以下の3つになります。

 

1.業務にかかる時間や手間の軽減

ICT化によって、介護記録が用紙に記入する形ではなく、タブレット端末やスマートフォンに入力する形になれば、リアルタイムでの入力や閲覧が可能になり、転記作業の手間や記録漏れを減らすことができます。

また、介護ソフトやチャットツールを使えば、リアルタイムでの情報共有が可能になり、申し送りや連絡の効率もよくなるでしょう。その他にも、介護ソフトと請求システムを連携したり、勤怠システムを導入したりすれば、請求業務や出退勤管理の効率も向上します。

 

2.提供できる介護の質の向上

利用者のバイタルデータや介護記録を一元管理すれば、分析を効率よく行えます。体調の変化を早期に発見できるのはもちろん、ケアプランの立案にも役立つでしょう。

また、センサーやカメラを活用した見守りシステムを導入すれば、リアルタイムで利用者の状況変化を把握できます。排泄予測システムを導入すれば、利用者ごとに異なる排泄のリズムも把握しやすくなり、適切なタイミングで介助することも可能になるでしょう。

何より、事務作業の効率化により時間に余裕ができれば、その分の時間を直接利用者と接する時間に回せます。手厚い介護が可能になるため、利用者の満足度も高められるでしょう。

 

3.介護スタッフにかかる負担の軽減

ICT化によって、記録作業が手書きからリアルタイムの入力に変われば、事務作業に費やしていた時間や手間を大幅に削減できます。転記などの二度手間もなくなり、人為的なミスを防ぐことにもつながるでしょう。手間のかかる工数が減ることで肉体的な負担が減るのはもちろん、ミスを減らせることにより精神的な負担も減ります。

介護ソフトやチャットツールを導入することによって、必要な情報を瞬時に共有できるようになれば、連絡漏れが減り、同時間に働いているスタッフとの連携も取りやすくなるでしょう。夜勤と日勤の交代時には、引継ぎ時間も大幅に短縮できます。

 

夜勤業務においては、見守りシステムやナースコールシステムの導入が巡回回数を減らすことにつながるはずです。少人数でも全体を把握しやすくなり、見落としも防げるため、心身共に負担が軽減します。

ICT化がなかなか進まない原因は?

ICT化のメリットは多いにも関わらず、なかなか導入が進まないのには原因があります。課題となっているのは、初期費用やランニングコストなど費用面での負担が大きいこと、セキュリティリスクがあること、介護スタッフのITスキルに疑問があることの主に3つです。

 

導入時には環境を整備しなければならず、システムや端末の導入にはかなりの費用がかかります。導入後もメンテナンスやシステム利用にお金がかかるため、経営が苦しい施設は導入したくてもなかなかできないという施設が多いようです。

 

もちろん、情報漏洩を防ぐためには、セキュリティ対策もしっかり行わなければいけません。さまざまな部分に費用をかけて導入したとしても、現場のスタッフがICTツールをうまく使いこなせなければ宝の持ち腐れになってしまうでしょう。このような懸念がいくつも重なって、導入を躊躇することになるのです。

いかがでしたか。ICT化は、介護現場で起きている多くの課題を解決してくれるものでありながら導入が追い付いていません。資金不足で導入できないのであれば仕方がありませんが、補助金や助成金を受ければ導入可能という財政状況でありながら、スタッフへの研修やサポートができないということを理由に導入を見送っている施設もあるようです。

 

そのような施設で働くスタッフは、労働環境の改善が先送りされているようなものですから、たまったものではありません。もし、あなたがICT化に対応できるスキルを持ちながら、ICT化の進んでいない施設で働いているのであれば、転職を検討して見るのも一つの方法です。本気で転職を考えるのであれば、 大阪介護転職ネット に相談してみませんか? 実績豊富なキャリアアドバイザーがあなたの悩みや希望に耳を傾け、ぴったりの転職先を一緒に探してくれますよ。