福岡に集結！化学の力を利用した最新の福祉用具3選

 

こんにちは。大阪介護転職ネットです。

 

5月15日、福岡市南区でイベントが開催されました。

その名も「福祉用具展示会」。全国から集まった福祉用具店の10社が共同で開催し、身体が不自由な人や高齢者に役立つ最新の福祉用具を展示しました。

 

在宅介護をしている方や介護業界で働いている方など、約90人がイベントに参加し、実際に福祉用具の使用感を体験しました。

今回は、福祉用具展示会で特に注目を集めた最新の福祉用具を3つご紹介します。ぜひ最後まで読んでください。

 

 

 

 

従来の床ずれ防止エアマットレスは、操作の難しさが課題でした。『スコープ』は全自動で、利用者への適切なケアと介護者の負担軽減を実現した新しいマットレスが登場しました。

 

ロボティックマットレス『スコープ』は、ベッドに寝たとき、備え付けのリモコンで体のどの部分に圧力がかかっているのか、ひと目でわかるようになっています。

身体にかかる圧を可視化することで、迅速な対応や適切なケアが期待されるでしょう。

 

さらに、圧の状態を瞬時に感知して、自動的に傾いて体位を変えてくれる機能があります。

利用者一人ひとりの身体の状態にあわせて、柔軟な対応が可能です。そのため、同じ利用者であっても、その日の状態の変化に応じて自動で調整をしてくれます。

 

 

ボタン操作や、使用前の設定が一切不要なので、利用者によって設定ミスが起きる心配もありません。

これまで介護者が行ってきた、床ずれ・褥瘡防止の体位変換は『スコープ』の導入によって、かなり負担を軽減できるでしょう。

 

ちなみに、私が特養で勤務をしていた頃は、全身麻痺の方が入所されており、ワンオペ状態の夜勤時は1～2時間おきに体位変換をしていました。

ほかの業務と並行しながら行う体交は、かなり重労働だったので、介護業界や医療現場で早く普及してほしいと思います。利用者の方も、身体の痛みを気にすることなく快適に就寝できるでしょう。

 

 

 

 

『RT.3』は、傾いた道での歩行を支援します。

たとえば、急な坂道を上るとき。自動的にパワーアアシストをしてくれるため、ひとりの力でも楽々と登れます。一方、下り坂ではブレーキ機能が作動します。

通常の歩行器では、考えられない機能ではないでしょうか。

 

そして、左右どちらかに傾く場合は、片流れ防止機能が働くため、安定した状態での歩行が可能です。

さらに、もし坂道の途中で手を放してしまったとしても、即座に察知してセンサーで停止します。万が一転倒をしてしまった場合は、アラームで周囲に知らせてくれるので、利用者本人も安心して使用できるでしょう。

 

また高齢者は、何かの拍子でつまずき、勢いよく前に進んでしまうことも少なくありません。

『RT.3』は速度制限の設定も可能です。一定の速度以上は出せないようになっており、転倒や事故を防ぎます。介護現場ではもちろん、ご自宅で生活をされている方にも最適なアイテムといえるでしょう。

 

 

 

 

ポータブル型バイオトイレ『ひだまり』は、排泄物が自然に消えることから“トイレ革命”と呼ばれている福祉用具です。

この画期的な製品は、排泄物を自然に分解し、使用後は元の状態に戻るという驚きの機能を持っています。専用のトイレットペーパーも一緒に分解するので、排泄物の処理や、容器を洗浄する必要がありません。

水も必要としないバイオトイレは、まさに革命的ではないでしょうか。

 

その背後にある科学的なメカニズムを簡単に説明すると、微生物の働きにより、バイオ菌が二酸化炭素と水に分解される、という仕組みです。

トイレの蓋を閉めると、バイオチップが送られます。このバイオチップによって、排泄物の中にある腸内細菌や、環境中の微生物の働きによって、排泄物が分解されます。

 

さらに、座椅子の高さ調節や肘掛けの取り外しが可能なので、移乗などの介助も簡単に行えます。環境にも優しく、利用者、そして介護者の負担が大幅に軽減されるでしょう。

そして驚くべきことに、バイオトイレ『ひだまり』は、介護保険適応の福祉器具です。介護現場にかかわらず、災害など、幅広い場面で役立つのではないでしょうか。

 

 

 

 

いかがでしたか。今回は、福岡市のイベントで展示された、最新の福祉用具をいくつかご紹介しました。

利用者の快適な日常生活と、介護者の負担軽減、両者にとって非常に最適なアイテムとなります。今後も、化学の力を最大限に活用して、介護や医療現場で積極的に導入されることが期待されるでしょう。